2022.09.30
アメリカンカジュアルの代表的なアイテムであり、バイク乗りにとっても身近なウエアであるジーンズ。前回に引き続きこのジーンズを細かく見ていこう。今回はジーンズならではのディテールを解説していく。
フロントポケット横などに打ち込まれている鋲。かつては馬車の幌などを補強するために使われていたものを、リーバイス社がジーンズを作る際に採用した
ヒップポケットの縫い合わせ部分を補強するためのリベットが表面に露出しているとクルマや馬車の鞍などを傷つけてしまうため生地の内側にリベットを隠した
ファスナーが発明される前から使われていた方式で、フロントの開閉がボタン式になっているもの。ジーンズは生地が厚いため、高さのあるドーナッツボタンを使用する
フロントの開閉がファスナー方式のものでジーンズには1920年代から採用。リーバイス、リー、ラングラーなどのヴィンテージにはタロン社製のジッパーが採用されている
旧式のシャトル織機で生地を織る際に、反物の端がほつれないように施される生地の両端の部分。日本では俗に「耳」と呼ばれる
ジーンズが販売される際にヒップポケットに取り付けられる紙のラベル。ブランド名やモデル名のほか、生地などのスペックなどが書かれている
ヴィンテージジーンズのスソ処理の仕様。鎖のような形状からこう呼ばれる。一般的なシングルステッチに比べて裾の色落ちがいい具合に出る
旧くは金属のリベットによって補強していたポケットの端や股の部分をカウボーイやライダーが馬やバイクに乗る時にキズを付けないように縫製で補強した
ベルトを使用しなくてもウエストの調整ができるように腰の部分に設けられたベルト。サスペンダーボタンと一緒に取り付けられている場合が多い
ボタンにひっかけるタイプのサスペンダーを吊るためのボタン。ベルトループが採用する前に使われていた。ドーナツボタンが使われることが多い
フロントポケットの内側の袋状になっている部分に使われている布のこと。バックポケットの補強に使われている布もスレーキと呼ばれる
ボタンを機械で取り付けることができなかった時代に、、中央が空洞になったボタンとプレートで生地を挟み込んで、穴の中でツメを折って固定した
ジーンズのディテールは作られた時代の生産背景や流行などによって異なる。ディテールを見てお気に入りの一本を選ぶというのも楽しいものだ。