2022.09.30
「みんな、どんなキャンプをしているだろう?」。そんな素朴な疑問にお答えするスペシャル企画。ソロキャンプとファミリーキャンプの両スタイルの達人に同行させてもらい、キャンプの流れやこだわりを紹介する。
今回はファミリーキャンプの2回目。
今回のキャンプ場はキャンプラビット。夏には新緑、秋には紅葉が見られる自然豊かな施設で、全国に常連客がいる。大島さんが販売する日本茶などを、一部ここに卸しているそうだ。
取引が始まったきっかけはキャンプラビットのオーナーが、OUTDOOR MONSTERの、お茶を掛け合わせたキャラクターに惹かれてインスタで検索したこと。その後、崇嗣さんのお店へ行って話をして、同キャンプ場の売店にお茶やグッズを置くことが決まったそうだ。「SNSなどで積極的に情報発信をしていたことで、つながった縁ですね。アウトドアでのつながりも、お茶を軸としたつながりが多いと、今思えば感じますね」
キャンプラビット
栃木県那須郡那須町大字豊原丙4387-1
TEL.0287-77-2721
営業期間:3月15日~11月30日(2022年)
http://www.camp-rabbit.com/#/Index
同施設は南ゾーンと東ゾーンに分かれている。今回は、近くに沢が流れる東ゾーンを利用。サイドオーニング、ルーフトップテントの順に設営し、リビングと焚き火場所を作っていく。
大島さんのこだわりともいえるハイエースは、一般的なキャンピングカーではなく、上にルーフトップテントを載せたオーバーランドスタイル。
「ほかの人と同じスタイルにするとつまらないので。調べたら、ルーフトップテントとカーサイドオーニングを組み合わせたスタイルがかっこいい! と感じたので、ネット通販で購入しました。ちなみに、オーニングはルーフキャリアの隣に装着しようとしたら、法的にサイズからはみ出てしまうため、自分でカット。なんとか問題ない幅に調整しました」
ルーフトップテントは簡単に設営終了。電動立ち上げシステムを搭載したパスファインダーで、電気はクルマから取り込んでいるのではなく、トップ部に搭載したソーラーパネルを使って駆動させている。わずか1分で設営できる便利ギア。
リビングと、寝床を兼ねるクルマをひとまとめにし、焚き火スペースは少し離れた場所にセッティング。ウッドと鉄のギアを中心に置いているが、ゴザなど随所に「和」を取り入れる個性派スタイル。
「今のスタイルは、ホームセンターの手頃なギアからスタートして、多くのキャンプを経験し、道具を収集したからこそ行きつきました」と崇嗣さんは語る。
テントは、ヒルバーグやノルディスクといった人気のブランドをひととおり使用。多くのアイテムをアップデートしていくなかで、その極め付きはオリジナルブランドを立ち上げたことだろう。ほかのガレージブランドとコラボも実施。趣味が高じて、ビジネスへと進展していった。
設営が終わったら、各々の時間を満喫。今回はMSRの旧ロゴがプリントされたフリスビーを楽しんだ! 初めてだった章護くんだが、さすがの運動神経。すぐに慣れて大島さんとスムーズにキャッチ&リリースを行う。
休憩はゴザの上でひと眠り。久子さんは読書を満喫していた。
スーパーで購入した挽肉を丸くして空気を抜き、鉄のフライパンで焚き火調理する大島さん。「二次燃焼の焚き火台は火力がよく、肉をジューシーに仕上げたいときに便利です」
ピザは生地から手づくり。生地をしっかりこねてドライイーストを加え、自然発酵で膨らませる。「手づくりならサイズが変更可能。人数に合わせて自由に作れます」と久子さん。
「いつか自分もピザ窯を使って、おいしくピザを作ってみたいなー!」と章護くん。将来期待の若手キャンパーは、ワイルドなアウトドア料理にも興味があるようだ。
待ちに待った楽しい時間。いち早く着火させるために、崇嗣さんは空気入れを使用。「息を吹きかけると酸欠を起こしそうで(笑)。空気入れは家にあったもの。今では100円ショップでも手軽に買えるそうですね。安定して空気を送り込めるので、焚き火道具のマストアイテムに加えて、持っていきます」
この続きは次回の記事にて。
PHOTO/中里慎一郎
TEXT/小川迪裕
出典/ガルヴィ2022年8月号