達人たちのツーキャンなう。あなたの旅道具見せてください! Vol.3 - OTONA GARAGE

達人たちのツーキャンなう。あなたの旅道具見せてください! Vol.3

写真/逢坂 聡 文/高梨達徳

ツーリングキャンプを楽しむ旅の達人たちは、実際にどんなギアを使っているのだろうって、気になることってありませんか?

参考にしたい積載スタイルや、思わず真似したくなるギアの使い方など、新たな発見に出会えるかもしれません。そんな手本にしたくなるようなツーキャンマスター(ツーリングキャンプマスター)をご紹介する連載企画。第3回目はキャンプツーリング系雑誌の編集を長く担当し、現在はオートバイ情報WEBメディアで活躍する岩瀬孝昌さんの、フィールドで友人や仲間とのんびりと過ごすしながら、自分だけの時間も楽しむスタイリングをご紹介します。

グルキャンだけど、ソロキャンも楽しむ

「基本的にツーリングキャンプをするときは、林道ツーリングと組み合わせて、友人やツーリング仲間と宿泊することが多いです。食事をしたり、みんなで過ごす時間をしっかり満喫した後に、自分のサイトで少し夜ふかしをするのが僕だけの楽しみ方ですかね」。

オートバイ情報メディア「オートバイWEB」で編集を担当する岩瀬さんは、オフロードバイクで未舗装路の山道を走破する林道ツーリングを楽しむアウトドア系ライダー。1人では危険な道のりを、友人たちと乗り越える冒険のような感覚がたまらないそう。

「林道もキャンプも楽しみたくて、10年乗った愛車の走行距離は17万kmくらい。新型が発表された時に乗り換えも考えたんですが、まだまだ絶好調なので、修理できなくなるまで乗り続けようと思っています」。

毎日の通勤も休日の林道走行も、この1台で楽しんでいるという「ホンダ CRF250L」には、マフラーや燃料調整コントローラーなど、本格派なカスタムパーツが組み込まれています。過去にはCRFと一緒に国内で開催されている本格的なラリーイベントにも参加したこともあるそう。

燃料や空気の供給量を調節できる、燃料インジェクションプログラマー「EJK」は、本格的な競技用として取り付けているライダーが多いアイテム。「険しい山道を走り抜ける際に、低速でもう少しパワーが欲しいときに使います」。

リアには大きな荷物を積載できるリアキャリアを装備。よくみると、もうひとつの趣味であるスケートボードやスノボードを積載可能なアタッチメントが取り付けられていました。

そんな岩瀬さんのキャンプスタイルは、ツーリングの宿泊手段だけではなく、しっかりと仲間たちとの時間を楽しむギアを持ち込みながらも、ひとり時間を楽しむ欲張り型のソロキャンプ。食事の時間はみんなで共有しながら、就寝前にはひとりで過ごすことを大切にしたいとのことで、普段使用しているギアは、他のソロキャンパーよりもちょっと多めなチョイス。キャリアには、よく目にする規格サイズよりも大きいバッグを積載し、多めにギアを持ち込んで、その日のスタイルに合わせて使用する道具を決めるているそう。その中でも、岩瀬さんのじぶん時間を堪能するためのベストバイだったアイテムトップ5をご紹介していただきました。

1.テンマクデザイン 男前ファイアグリル

「仲間たちとのキャンプ泊は、みんなソロキャンプの道具を持ち寄って、各自で料理や焚き火を楽しむスタイルが、ここ最近の定番ですね。そんな時に、まわりが焚き火も調理の熱源としても使ってるところを見て便利そうだなと思い購入しました」。

テンマクデザインの『男前ファイアグリル』は、この連載1回目に登場したBASE CAMPのオーナーであるA-sukeさんが手がけるソロキャンパースタイルの焚き火台。コンパクトなサイズながら、ゴトクだけではなく、別売りの鉄板を使えば、2種類の調理が同時に行える優れもの。

「個人的には、みんなが寝静まった後に、自分のサイトでこっそり焚き火を眺めている時間が至福なんです。」

2.SOTO Hinoto


「夜の静けさや星空を堪能したい時には、焚き火台を使わずに、hinotoで過ごすします。LEDランタンの方が便利ですし明るさも確保できますが、せっかくフィールドにいるのだから優しく揺れる炎は眺めたいですよね。燃え尽きるまで火の世話をしないでいい点も、手軽で気に入っています」。

SOTOのテーブルサイズランタン『hinoto』は、CB缶やOD缶が使えるキャンドル風テーブルランタンの光が手元を柔らかく照らします。発売当初は本体のみの販売だったが、OTONA GARAGEでは、ケースや燃料、専用スタビライザーをセットで販売中。

3.COVAN ライスボールコンテナ

「おにぎりを温めたり、そのままお湯とお茶漬けの素をいれてカラダを温められるソロサイズのクッカーです。ちょっと1品作るのにいいサイズなので、仲間内でお裾分けするときに便利なんですよ。夜中にちょっと小腹が減った時に即席ラーメンをはんぶんだけに我慢するにもちょうどいい大きさですね(笑)」。

手のひらに収まるサイズで三角形のクッカーは、COVAN製。『心を豊かにする道具づくり』をテーマに、アウトドアアイテムをてがけており、ウォーター系アイテムを得意とするブランド。OTONA GARAGEでも『アイスタンク M』や氷をパッキングするシリコン製の容器『グルービー』をラインナップしています。

4.ダンロップ ツーリングテント R-207

「20年以上愛用しているツーリング専用設計のテントです。2人用なので、室内も広く快適に過ごせます。アルミポールは無垢のままだし、シームの処理も今時ではありませんが、雨もまったく染み込んできません」。

ビンテージ感の強い廃盤となったツーリングテントは、モンベルのムーンライト風の3ポールスタイル。飛び出したポールはランタンなどを引っ掛けて玄関を明るくするためのもの。加水分解せずに現役なのは、大切に使われ続けている証拠だ。

5.TTPL touring65

「キャンツーに行くたびに新しいアイテムなどを試したくなるので、気がつくとバッグはいつもパンパンなんですよね(笑)」

オフロードバイクを愛するデザイナー「畠山隆太」氏が手がけるTTPLは、ハードな遊び方をするライダーに愛されているツーリングバッグメーカー。専用のパッキングストラップを使用すれば、シートやキャリアに簡単に取り付けることができる優れもの。

「ツーリング用品は45Lサイズのバッグが多いんですが、これはそれよりも20Lも容量が多いので、たっぷり詰め込むことができます。振動の強い未舗装路の林道を走っていても、しっかり積載物をキープしてくれますよ」。

ソフトタイプながら完全防水素材を採用しているので、悪天候に見舞われても問題ないとのこと。

ツーリングキャンプ雑誌「ジパングツーリング」にて、オートバイでの旅をテーマにした雑誌を編集していた岩瀬さん。さまざまなバイク系の媒体を担当し、現在はバイク情報WEBサイトの編集を務めている。仕事をベースに多趣味で楽しそうに過ごすライフスタイルが気になる方は、SNSをチェック!